分子機能情報学分野 平成30年度は学生募集をしません

准教授: ポール ホートン
産業技術総合研究所(台場)
E-mail: horton-p{at}aist.go.jp
研究室HP

研究紹介

チーム・研究室・メンバー

CBRC配列解析チームには、Martin Frith研究員、蛋白質構造予測ツールFORTEなどを開発した富井健太郎研究員(私と同じく、本専攻の客員准教授を努めている)を初め、有力な研究員6人が揃っている。数理、アルゴリズム、ソフトウェア開発、ウェブサーバの構築と運用、分子生物学の各分野において、それぞれの分野に詳しい研究者がいる。国籍5ヶ国のメンバーが3ヶ国語(日・英・中)でコミュニケーションを取りながら、楽しく研究している。


本研究室はCBRC配列解析チームと共にゲノム解析を行っている。

どうしてゲノム解析?

ゲノムは細胞、そして個体の運命を決める、38億年の進化的経験が凝集してできた生命の「聖書」である。
ゲノム配列は、
1) コンパクト:コンピュータで扱いやすいデジタル情報
2) 正確:他の実験観測データと比べ、誤差が少ない
3) 普遍的:遺伝子発現などと違い、同一個体の異なる細胞で  
ほぼ不変である。

どうやって解析する?

方法:文字列のデータ構造(suffix array, suffix tree)、最適化アルゴリズム(dynamic programming, expectation maximization, branch and bound,)、 機械学習・統計処理(mixture model, weighted k-Nearest Neighbors, minimum spanning tree, self organizing map)の理論を、必要に応じて改良しながら、ゲノム解析問題に応用している。
ソフトウェア:優れたアルゴリズムを発見しても、優れた実装が伴わないとあまり役に立たない。我々はソフトウェア開発を重視し、新しいアルゴリズムをLinux環境で実装し、配布を行なっている。

最近の成果

ミトコンドリア外膜プロテー厶:
バクテリアと同様、ミトコンドリアの外膜にβバレルという構造を持つ蛋白質が存在するが、我々の最近の研究により、その種類がバクテリアの10分の1にも満たない可能性が高いことを指摘した[Imai et al. Cell 2008](www.natureasia.com/japan/tokushu/detail.php?id=153にも紹介されている)。

文字列アルゴリズム:
モチーフ抽出の計算量上限、改良suffix array構築アルゴリズムなど。

ゲノム配列解析ソフトウェア:
独自の改良型Suffix Arrayデータ構造を利用した、繰り返し配列に強い類似性配列検索プログラム:LAST。

学生の環境と活動

2007年度に研究室が始まったばかりだが、2008年度からM1とD1の学生を一人づつ受け入れ、2009年度に修士課程でもうひとり入る予定となった。毎週開かれるgroup discussionなどを通し、研究室の学生がCBRC配列解析チームの研究員とアドバイスを聞くなど、気軽に交流ができる環境となっている。
 現時点では、学生は蛋白質の核外移行シグナルやミトコンドリアゲノム進化などの研究に励んでいる。



最近の論文

K. Imai, M.M. Gromiha & P. Horton “Mitochondrial b-Barrel Proteins, an Exlcusive Club?”, Cell 135:1158-9, 2008.
M. Frith, et al., “Discovering Sequence Motifs with Arbitrary Insertions and Deletions”, PloS Comput Biol, 4(5):e1000071, 2008.
P. Horton, “ヌクレオソーム位置とその配列解析”, ファルマシア, 44(4):352-3, 2008.
P. Horton et al., “WoLF PSORT: Protein Localization Predictor”, NAR, doi:10.1093/nar/gkm259, 2007.
P. Horton & W. Fujibuchi, “An upper Bound on the Hardness of Exact Matrix Based Motif Discovery”, Journal of Discrete Algorithms, 5:(4), 706-13, 2007.
K. Nakai & P. Horton, “Computational Prediction of Subcellular Localization”, Methods Mol Biol, 390:429-66, 2007.

研究室紹介

東京大学
東京大学大学院新領域創成科学研究科
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