クロマチン構造機能研究分野

准教授: 滝沢 由政
TEL: 03-5841-
E-mail: ytakizawa{at}iqb.u-tokyo.ac.jp
研究室HP

研究紹介

【キーワード】クロマチン、クライオ電子顕微鏡、エピジェネティクス、生体超分子、構造生物学、生化学

クロマチンをクライオ電子顕微鏡により解き明かす

生体内では、複数のタンパク質や核酸が複合体を形成し、生体超分子として働いています。その中でも、真核生物の膨大なゲノムDNAをコンパクトに折りたたみ、細胞核内に収納するための構造体であるクロマチンは、生体内で最も複雑な生体超分子構造体の一つです。細胞の分化や恒常性維持といった現象には、ゲノムDNAの配列に依存しないエピジェネティックな制御が重要な役割を果たしています。クロマチンとその折りたたまれ方は、エピジェネティックな遺伝子制御に深く関与しているとともに、転写、複製、修復などの核内イベントにも重要な役割を果たしていることが分かってきています。

私たちの研究室では、クロマチンの基盤構造およびクロマチン上で起こるイベントのダイナミクスを明らかにすることを目指しています。試験管内で再構成したクロマチンや細胞核から抽出したクロマチンを使い、構造生物学的および生化学的解析を用いて研究を行っています。構造解析技術の中でも特に、クライオ電子顕微鏡による構造解析は、近年著しい発展を遂げている分野です。私たちの研究室では、このクライオ電子顕微鏡による構造解析を中心に、クロマチンの役割を明らかにしようとしています。タンパク質複合体のランダムな角度の粒子画像から高分解能の構造決定を行う単粒子解析だけでなく、試料の連続傾斜像を撮影することにより立体構造解析を行うクライオ電子線トモグラフィを駆使して、クロマチン構造と細胞核内イベントの謎に迫っていきたいと考えています。

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