専攻紹介

専攻長挨拶

MDN
メディカル情報生命専攻
専攻長 松田 浩一

21世紀の生命科学においては、DNA配列解読技術、イメージング技術などの飛躍的な発展により、多様な生体高分子の網羅的解析が可能となりました。その結果、複雑な生命現象を総合的に理解するための新たな糸口が開かれ、システム生物学の急速な発展を迎えています。特に医学分野では、ゲノムやエピゲノムの変化、遺伝子・タンパク質発現の網羅的情報に加え、医療情報という膨大な表現型情報が蓄積されています。この様な状況下において、生命現象を全体として解析し、多数の要素間の相互作用を明らかにしながら、それらを制御する機構を見出すことがライフイノベーションの中心的課題となっています。しかしながら、日進月歩で現れる新しい解析手法に対応しつつ、極めて複雑な生命現象の全容を理解するには、大きな困難を伴います。
このような社会的背景を受け、メディカルゲノム専攻と情報生命科学専攻を統合し、生命科学の情報化を先導する新専攻としてメディカル情報生命専攻が2015年に誕生しました。本専攻では、ライフイノベーションを牽引し、その成果を臨床現場へ迅速にトランスレーションできる高度専門人材の育成を目指しています。そのためにも、当専攻では情報科学と医科学の融合的な基礎教育を重視し、最先端研究現場でのオン・ザ・ジョブ・トレーニングを積極的に取り入れています。その結果、生命科学、農学、薬学、環境学、生命工学など幅広い応用分野に対応できる人材を輩出し、21世紀の日本における研究と社会貢献に貢献してきました。私たちは、情報科学と医学研究の融合を通じて医療に変革を起こし、健康長寿社会の実現を目指します。大学院での学び、研究を通じて生命科学の新たな可能性を切り拓き社会還元を進めつつ、サイエンスを楽しみたいという方と一緒に研究できることを願っています。

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