疾患遺伝子解析分野

教授: 俣野 哲朗
TEL: 03-5285-1111(内2302)
E-mail: matano{at}ims.u-tokyo.ac.jp
研究室HP

研究紹介

【キーワード】微生物ー宿主間相互作用、抗体、T細胞、ワクチン開発、HIV

 近年のゲノム科学の進展により、多くの内因性の疾患とゲノムとの関係が明らかになりつつある。一方、微生物感染症では、外因性の微生物ゲノムと内因性の宿主ゲノムとの相互作用が疾患の本質であり、より複雑な解析が必要となる。我々の研究室では、個体レベルの微生物感染症におけるこのゲノム同士の相互作用を、分子レベルで解明していくことを目標としている。
 当研究室では、代表的な慢性持続感染症を引き起こすHIVを主対象とし、ヒトHIV感染症およびサルエイズモデルにて、その感染免疫動態の解析を行っている。特にMHC遺伝子型情報を整備した独自のアカゲサル群を用いたモデルを構築し、持続感染成立機序およびその成立阻止に結びつく免疫機序の解明に向けた研究を進めている。さらに、ワクチン開発研究を展開し、国際エイズワクチン推進構想(IAVI)等との連携による国際共同臨床試験推進にいたっている。これらの技術を活用して、HTLV・デング熱等の他の感染症に対するワクチン開発研究も開始している。
 一方、ヒトHIV感染症の解析では、国内機関と連携し、全国レベルのHIV感染者の臨床ゲノム情報収集・データベース構築を推進するとともに、ベトナム・ガーナとの 共同研究を展開している。これらにより、HIV感染病態に関与する宿主因子の同定ならびにウイルスと宿主の攻防の結果生じるウイルスゲノムの進化についての解析を進めている。


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