人癌病因遺伝子分野

教授: 村上 善則
TEL: 03-5449-5260
E-mail: ymurakam{at}ims.u-tokyo.ac.jp
研究室HP

研究紹介

【キーワード】細胞接着、がんの浸潤・転移、がんと代謝、ゲノム解析、がんの診断・治療法開発

人の癌は単一の前駆細胞から多段階を経て発生、進展し、やがて浸潤、転移能を獲得して宿主を死に至らしめる。この過程で癌遺伝子、癌抑制遺伝子など発癌と進展の鍵となる分子群に異常が生じ、さらにゲノム、エピゲノムの不安定性が加わってDNA異常が加速度的に蓄積し、悪性形質が獲得される。従って、この多段階発癌の分子機構を解明することは、人の癌の予防、診断、治療を考える上で極めて重要である。我々の研究室では、肺癌、消化器癌、泌尿器癌などを対象として、特に癌の浸潤、転移、悪性化に注目し、細胞接着の破綻、異常の見地からその分子機構の解明に取り組んでいる。具体的には、肺癌の新規癌抑制遺伝子として我々が同定した免疫グロブリン・スーパーファミリー細胞接着分子TSLC1/CADM1とその経路の生理的、病的意義を、分子、細胞、実験動物レベルでの基礎研究と、人の腫瘍検体における分子病理学的研究の両面から明らかにしたいと考えている。さらに、これらの分子機構に立脚した癌の浸潤・転移抑制医薬品の開発の基礎研究を展開している。また、タイ国コーンケン大学との共同で、肝吸虫感染により発生する胆道癌の分子機構の解明と予防、診断マーカーの開発の研究も行っている。趣味と実益を兼ねて、研究生活をたっぷり楽しめる元気な若手研究者を求めている。

研究室紹介

東京大学
東京大学大学院新領域創成科学研究科
最新発表論文
教養学部生へ

このページの先頭へ戻る