研究室紹介

メディカルサイエンス群/兼担小沢研究室
(医科研 先進モデル動物作製コア)

高等生物では、多様な細胞が共役し合うことで生命を維持しており、その調律の破綻は様々な疾患の原因となります。したがって、高等生物における遺伝子機能や、それに付随する生命現象を理解するためには、適切な動物モデルを用いた個体レベルでの解析が不可欠です。我々の研究室では、マウス受精卵や胚性幹細胞を用いて、ゲノム編集技術を応用することで多様な遺伝子改変マウス作製を高効率かつ迅速に実現するための技術開発を行っています。 また、生命維持に必須な体細胞と異なり、生殖細胞は遺伝情報を次世代に伝えることだけに特化したユニークな細胞です。生殖細胞の発生異常は不妊の原因となるとともに、胚細胞腫瘍や精巣腫瘍の発症を誘発することも報告されています。我々は、当研究室で開発された最先端の遺伝子改変マウス作製技術を用いて、生殖細胞の発生や精子形成がどのようなメカニズムで制御されているのかを明らかにすることを目指しています。

研究キーワード
生殖細胞、精子幹細胞、精子形成、遺伝子改変マウス、in vivo reprograming
参考文献・論文
  • Ozawa M, Mori H, Endo T, Ishikawa-Yamauchi Y, Motooka D, Emori C, Ikawa M. Age-related decline in spermatogenic activity accompanied with endothelial cell senescence in male mice. iScience 2023;26:108456.
  • Ozawa M, Taguchi J, Katsuma K, Ishikawa-Yamauchi Y, Kikuchi M, Sakamoto R, Yamada Y, Ikawa M. Efficient simultaneous double DNA knock-in in murine embryonic stem cells by CRISPR/Cas9 ribonucleoprotein-mediated circular plasmid targeting for generating gene-manipulated mice. Sci Rep 2022;12:21558.
  • Taguchi J, Shibata H, Kabata M, Kato M, Fukuda K, Tanaka A, Ohta S, Ukai T, Mitsunaga K, Yamada Y, Nagaoka S, Yamasawa S, Ohnishi K, Woltjen K, Ushiku T, Ozawa M, Saitou M, Shinkai Y, Yamamoto T, Yamada Y. DMRT1-mediated reprogramming drives development of cancer resembling human germ cell tumors with features of totipotency Nat Commun 2021;12:5041.
トップへ